学長紹介・メッセージ

熊本県立大学
学長 半藤 英明(はんどう ひであき)
【プロフィール】博士(文学)。専門は日本語学。本学文学部教授。
本学大学院文学研究科長、副学長、学術情報メディアセンター長を経て、平成28年4月に学長に就任。
※ 研究業績等詳細はこちら(研究者情報ホームページ)へ


平成29年4月3日公表 

学長 半藤 英明 

~ 未来を描け ~

 熊本の人々が平成28年を、不幸な震災を抜きに語ることはないでしょう。しかし、誰もが失意のなか、地震の発生直後から学内外で被災者支援のボランティア活動をしてくれた学生たちが本学のみならず数多くいたことを誇りに思います。有志のグループによる現在も続く継続的な復興支援活動にも頭が下がります。支え合いの精神は人の心の原点です。 
 熊本県立大学は、昭和22年4月設立の県立女子専門学校に始まり、2年後の新制大学の発足とともに熊本女子大学となり、平成6年の共学化を経て、本年で創立70年です。その歴史にも支え合いがあります。校地は熊本城内から大江、月出と移転し、そのたびに教育体制も施設も充実がはかられ、現在の姿となりました。多くの方々の期待を受けながら、夢や希望を抱き、勉学や研究に励み、社会人としての土台を育んだ学生たちの築いた70年です。
 本学の歴史は健全で、誇らしいものであります。よくデザインされた白亜の清涼な学舎は自慢とするところですが、それにも増して今日までの教育と研究の歩みは、有為な人材を多く輩出してきたことを見ても、膨大な研究成果の蓄積に鑑みても、大切な財産です。その歩みを、いまを生きる大学関係者たちの誇りとし、これを継承し、発展させていくことで、学問を貴ぶ心豊かな社会の実現に向けて貢献したいと考えます。
 本学のスローガンは、平成18年の大学法人化を機に定めた「地域に生き、世界に伸びる」という理想です。ここ熊本に根差しつつ世界的な視野で思考することができる想像力は、近年の「地方創生」を実現する上でも重要な発想的基盤となります。人の視野は「灯台下暗し」であってはなりません。自らの立ち位置を自覚しないままで他人のことに及ぶのは滑稽なことです。人間の意識は自者の理解を踏まえて他者へと及ぶべきであり、それは今日のグローバルな異文化理解にも通じて不可欠なことであります。複眼的なまなざしは新たな価値観を見出すに必要な資質です。本学に集う者たちの理想として、この「地域に生き、世界に伸びる」を高く掲げ、予測不能で困難な時代を切り開いていきたく思います。柔軟性に富み、適応力に秀れた人々が作る多角的で多面的な社会は、私たち人類に希望ある未来をもたらすものであるでしょう。
 私たちの未来は自ら創り出さなくてはなりません。より良い未来を創る原動力が学問であります。私たちは学問に触れることで覚醒します。学びの本能は動機に基づきます。

  私たち人間はすべてのものから学べる。

  学生諸君には、協働の精神に満ちた向上心の高い人となるべく勉学に励み、明るい未来を築くための努力を惜しまぬ者たちであってほしいと願います。



 

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