開講所属全学共通
時間割コード12312401
授業科目名新熊本学:ことば、表現、歴史
授業科目名(英文)
科目区分地域理解とリーダーシップ
担当教員米谷 隆史
木村 洋
難波 美和子
村尾 治彦
吉井 誠
開講年次1年生
学期・曜日・時限後期 水曜日 3時限
単位数2


概要
 肥後・熊本に関係の深い人物や文化事象の中から、熊本の地域性が強く発揮されていることに加え、歴史や言語、文化を学んでいく上での普遍的な問題に密接につながってくるものをテーマとして検討を加えていく。熊本の文化をお国自慢的に学ぶのではなく、地域でなされた多様な文化的営みが、日本や世界の歴史や文化とどのように連続しているのか(あるいはしていないのか)を見つめる視点を重視する。
到達目標
 各々のテーマについて、熊本の歴史や地理的状況を踏まえて理解していること、及び、地域ごとの文化の独自性を分析するにあたって、日本や世界の文化との連続性を意識して考えることができるようになることを目標とする。
履修上の注意
(1)授業時間中に感じた疑問や意見等は積極的に表明するよう心掛けること。
(2)方言に関する講義では、出身地等を自治体名レベルで質問することがある。
授業計画
5名によるオムニバスで実施する。各回の内容は下記の通り。

1.熊本のことば・九州のことば(米谷隆史 担当)
(1)方言を分析する視点
共通語や標準語と呼ばれるものと方言との関係、周圏分布や東西対立等の方言分布の基本的なパターンについて学ぶ。
(2)九州熊本方言の分析-語彙を中心に-
九州内で方言的特徴があらわれる諸分野(音韻・文法・語彙・言語行動・漢字)の諸相を概観した上で、特に語彙に関わる面を検討する。
(3)九州熊本方言の分析-文法を中心に-
九州内で方言的特徴があらわれる諸分野の中で、特に動詞活用、アスペクト表現、可能表現といった文法に関わる面を検討する。
(4)九州熊本における古方言資料について
室町時代末から江戸時代にかけての九州方言を記した文献を紹介しつつ、それらが記録する方言の様相と、それらの文献が方言を記録した理由を検討する。

2.熊本と明治期知識人たち(木村洋 担当)
(5)青年の友、徳富蘇峰(1)
明治の青年たちに圧倒的な影響を与えた徳富蘇峰の言論活動がどのような新しさを持っていたかを解説する。
(6)青年の友、徳富蘇峰(2)
なぜ蘇峰が「変節」したか、また蘇峰が作った民友社がどのような表現や思想を生み出したかを解説する。
(7)徳富蘆花の文学革新(1)
明治期の最も有名な流行小説の一つ、蘆花『不如帰』について解説する。
(8)徳富蘆花の文学革新(2)
斬新な自然描写を達成した蘆花『自然と人生』をもとにして、明治期における美意識の変容を解説する。

3.熊本の民俗と伝承(難波美和子 担当)
(9)民俗学と熊本(1)
民俗学は普通の暮らしを成り立たせるものについて研究する学問である。日々の生活の中にある習わしや行事を通して、熊本や九州という地域が持つ特徴や他の地域との共通性を考えみよう。
(10)民俗学と熊本(2)
かつて当たり前だった風景、日常の暮らしについて考えていく。1930年代の熊本の山間部の生活の記録をもとに、どのような変化があったのかを、現在と比較する。
(11)熊本の昔話と世界
伝承の代表的な表現である昔話をとおして、熊本や日本、世界とのつながりを学ぶ。ふだん気づかないことの中に歴史に根差した知恵や、地域活性の種が見つかるかもしれない。

4.熊本から世界に伸びる(吉井誠 担当)
(12)熊本と世界を結ぶ国際交流
熊本における国際交流の現状について紹介し、各個人で始められる国際交流の方法について考える。
(13)熊本と世界を結ぶことば
国際交流にはことばが欠かせない。どのような言語をどのように習得していくべきか考える。


5.理論言語学と身近なことば(村尾治彦 担当)
(14)理論言語学から見たことばの仕組み
言語一般の仕組みからことばの特性を考える。
(15)理論言語学から見た身近なことばの諸問題 
言語一般の仕組みから、方言も含めた身近なことばの特性を考察する。また、英語などの外国語とも比較を行う。
予習・復習
について
多くのテーマに亘っての内容となるため、講義時に用いられた術語の理解を含め、十分に復習を行い、疑問点などを整理しておくこと。
使用教材
必要に応じてプリントを配布する。
参考文献
『熊本学のススメ 地域学入門』
 その他、適宜授業中に指示する。
単位認定
の方法
学期末の定期試験の成績により評価する。
成績評価基準
上記5つの講義テーマからそれぞれ出題する。答案が、各テーマの講義内容を十分に理解した上で記されているか、また、理解した内容を適切な表現と構成で説明した文章となっているかを以て評価の基準とする。
その他1
・地域志向科目
その他2
参考URL