開講所属文学部
時間割コード33000401
授業科目名歴史基礎論
授業科目名(英文)Fundamentals of Historical Science
科目区分人文基礎
担当教員大島 明秀
開講年次1年生
学期・曜日・時限前期 水曜日 1時限
単位数2


概要
人文基礎科目は「歴史」「言語」「文学」「哲学」の4科目からなり、人文学を学ぶ学生が専門にかかわりなく共通に身に着けておくべき素養を学ぶための科目である。人文学が対象とする領域を理解し、思索し、研究するための学識を身に付ける。 この授業では、「歴史とは何か」について考えながら、現在の歴史学の在り方、および古今東西の歴史史料の性質を理解できるようになることを目標とする。また、人文系分野において論文を執筆していくのに必要な技術とエチケットの基礎を身に付けることも課題とする。後世としては、はじめ10回を基礎編として歴史に対する知識・発想を学んだ上で、残り5回は前半で学修したことを応用しながら実際に史資料を読み解く。なお、毎回授業終りに質問・感想の提出を求め、論理性や表現力を養うことも一つの目標とする。
到達目標
東西の歴史史料の意味と背景を理解できること。
資料・情報収集方法を習得すること。
柔軟で多角的な分析視点を習得すること。
履修上の注意
複数の言語にわたる多種の一次史料や文献を史資料として用いるので、柔軟で幅広い視野と積極性、知的好奇心を要求する。「歴史とは何か」という命題について常に思索しながら、歴史をめぐる各自の「常識」を常に疑問視し、史料に基いて検証する姿勢を身に付けることを目指す。
授業計画
【基礎編】
1 ガイダンス~「言説」(discours)について~
内容:「言説」概念を理解し、歴史に応用する眼差しを学ぶ。
2 「日本」とは何か?
内容:「日本」を言説と捉え、その歴史的展開を理解する。
3 時代区分、印刷術、史料の種類
内容:歴史理解の基盤となる日中欧の時代区分や、書物・史料の歴史・種類を学ぶ。
4 歴史を叙述するということ
内容:日欧の歴史から「歴史」という営為について再考する。
5 「翻訳」という思想
内容:日欧の歴史から「翻訳」という営為について検討する。
6 龍の爪は何本か?~前近代東アジアの中華思想~
内容:「龍の爪」を手掛かりに、中華思想を理解する。
7 異文化との出会い~大航海時代とオリエンタリズム~
内容:「オリエンタリズム」を理解する。
8 東西における図書館の誕生
内容:日欧における図書館の歴史的変遷について学ぶ。
9 東西における博物館の誕生
内容:日欧における博物館の歴史的変遷について学ぶ。
10 ドイツと日本における「国語」の誕生
内容:「国語」と「日本語」の違いを手掛かりに、「国語」について検討する。

【応用編】
11 キリシタン版を読む
内容:『日葡辞書』等を読み解き、理解する。
12 古文書・版本を読む
内容:近世の史料や版本を読み解き、理解する。
13 絵画資料を読む
内容:近世の絵画資料を読み解き、理解する。
14 地図資料を読む
内容:近世の地図資料を読み解き、理解する。
15 髭文字(Fraktur)を読む
内容:ドイツの髭文字資料を読み解き、理解する。
予習・復習
について
【予習】
名前を挙げた参考文献を、各種図書館や様々な研究室などで借りるなどして、目を通してください。

【復習】
本講義では歴史の背景、プロセス、事後状況の理解、ならびに複数視点などを重視し、年表の羅列的記憶は一切尊重しません。よって授業中にとったノートをもとに受講者同士で議論し、まとめなおす作業をしてください。また、オフィス・アワーなどの時間を利用して研究室まで積極的に質問に来てください。
使用教材
教科書は特に使用しない。適宜、レジュメを配布する。ノートを用意してください。
参考文献
山本博文『歴史をつかむ技法』(新潮社、2013年)
柳父章『<a href="http://wwwlib.pu-kumamoto.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=79283" target="_blank">翻訳語成立事情</a>』(岩波書店、1982年)
永原慶二『<a href="http://wwwlib.pu-kumamoto.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=749749" target="_blank">20世紀日本の歴史学</a>』(吉川弘文館、2003年)
下田淳『<a href="http://wwwlib.pu-kumamoto.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=844827" target="_blank">歴史学「外」論</a>』(青木書店、2005年)
大島明秀『<a href="http://wwwlib.pu-kumamoto.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=840588" target="_blank">「鎖国」という言説</a>』(ミネルヴァ書房、2009年)
単位認定
の方法
平常点25%、小テスト10%、期末テスト(ノート持ち込みあり)65%、その他+αを総合して評価する。
成績評価基準
古今東西の各種歴史史料の意味と背景を理解できているか。「歴史(学)とは何か」を理解できているか。日本の歴史を世界史の中で理解できているか。
その他1
その他2
参考URL