開講所属総合管理学部
時間割コード46304901
授業科目名情報社会とコンピュータ
授業科目名(英文)Information Society and Computer
科目区分 情報分野
担当教員津曲 隆
開講年次2年生
学期・曜日・時限前期 金曜日 2時限
単位数2


概要
近年、デジタル情報の利用が盲目的な前提として進行しており、われわれはそのデジタル情報の持つ意味や意義を改めてしっかりと理解しておく必要に迫られている。本講義では、情報社会を複眼的に捉えるため、「情報社会を支える科学と技術」「情報の性質」「情報社会のリスクと安全」の3つのテーマに分けて解説を行い、それらを総括する形で現代のデジタル情報社会について考えていく。
到達目標
現代のコンピュータをベースにした情報社会が我々に与えている影響を理解できるようになることを目標とする。
履修上の注意
授業は座席指定で行います。
授業計画
第1回 イントロダクション「デジタル情報社会」
コンピュータの誕生とその歴史についてビデオを視聴しながら、コンピュータが今日のデジタル革命を引き起こす契機となったことを確認する。コンピュータによってわれわれの周囲はデジタル情報を基礎にした社会へと姿を変えてきており、今後もその変化が続くことは間違いない。そこで、そのトレンドを正しく認識するためには、デジタル情報について正しく理解しておくことが重要となる。そのことを初回のこの講義では伝える。

<第I部 情報社会を支える科学と技術>
第2回 コンピュータにおける情報の処理
コンピュータで情報を扱うための第1歩は情報のデジタル化であるが、前半で、情報のデジタル化についての具体例を紹介する。コンピュータは、そうやってデジタル化された数値モデルに対する(広義の)計算処理を実行するものであるが、そのモデル世界での抽象的演算手続きがコンピュータによる情報処理(コンピューティング)モデルとなる。このモデルによって、どこまでが人間で、どこからがコンピュータの役割かを明確に把握できるようになるはずである。

第3回 計算を実現する仕組み
計算をモノによって実現する仕組みを解説する。ハードウェア関係の講義と重なるところであるが、ここではハードウェアの詳しい構造などには立ち入らないで、ハードウェアの講義を受講していない学生向けに、モノがどうして計算という知的な処理を実現できるのかそれについて必要最小限の内容を解説する。実は、その計算の高度化が今日の高度な情報処理へと変貌していく。それが次回の話題となる。

第4回 計算処理から情報処理、そして知識処理へ
モノが計算するといっても、そのモノの内容が発展してきて計算が高度に高速化していくと、あるとき質的な変革がおきる。ここでは、「1000倍の量的変化が質的革命を引き起こす」という標語のもとに、計算処理の高速化は、情報の処理へと変わり、そして知的処理へと変貌して、社会の様相を変えてきたことを解説する。

第5回 情報量の単位=ビットの発明
情報には大小関係という数量化可能な要素がある。その部分のみに着目し、それ以外の性質を情報から捨象することでビットなる単位を持つ情報を科学的に定義できる。シャノンによって開始された情報を数量的に扱う理論を解説する。また、ビットなる単位で計量される情報は、実は、人々の「驚きの程度」を表す量であることが、確率論と情報理論が融合することでみえてくる。この点を講義する。

第6回 情報技術の現在
 現代社会で、今まさに進行して近未来において我々の社会に重大な影響を与える情報技術をピックアップし、解説する。

<第Ⅱ部 情報の性質を考える>
第7回 情報を読み取る(メディアリテラシー)
情報が多量にやりとりされるようになった現代社会においては、これまでの社会以上に情報を読み取るスキル(メディアリテラシー)が要求されるようになってきた。ここではリテラシーとはどういったもので、高度情報社会の中で情報を読み取るとはどういったことかを説明していく。

第8回 マルチメディアによる情報表現
デジタル情報とアナログ情報とどう異なるのか、その違いがクリアに見えるひとつの事例を紹介する。情報の表現というテーマを扱うことにするが、デジタル情報だとアナログ情報に比べて情報を効果的に相手方に伝えるための工夫がきわめて容易になることを示す。その理由は、デジタル情報は簡単にマルチメディア化できるからであるが、それによって情報を他者に効果的に伝えることができることを解説していく。

第9回 情報の発信・情報の認知
この回は、言語(バーバル)情報と非言語(ノンバーバル)情報の差異にもう少し踏み込み、両者の違いを論じていく。その結果、情報化の時代に一見軽視されがちな非言語コミュニケーションが情報を発信していく上で重要な役割を果たしていることを理解することになるだろう。また、われわれが普段の生活の中で行っている情報認知という側面に注目し、そこで何が行われているのかを明らかにしていく。

<第Ⅲ部 情報社会のリスクと安全>
第10回 情報セキュリティ
情報社会が進展するにつれてセキュリティに非常に注目が集まるようになってきた。ここでは情報社会となりどういったリスクが生まれているのか把握し、リスクを回避するための原理原則(ペリメータラインモデル)について解説する。

第11回 冗長システム論
複雑な対象をうまく動作・運用するには極度に合理化された仕組みではうまくいかない。複雑化した情報社会ではなおさらである。複雑な情報社会で高い安全(信頼性)を確保するための方法論(システム論)を解説する。具体的事例として、情報伝送における誤り訂正方式を取り上げ、現実においては、パリティビットのような冗長なものをシステムに予め組み込んでおくことが重要となることを示す。

第12回 失敗情報と失敗学
高度に安全な仕組みを確立するにはそれまでの失敗の情報が貴重な資源となる。失敗を真摯に吟味することで新たなステージを見つけることができる。この回では失敗という視点から組織や社会の安全について考える。

<第Ⅳ部 現代のデジタル情報社会>
第13回 デジタル情報社会の現状認識と今後について
現代の情報化によって社会がどういったカタチになっているかを概観し、これからの社会がどのように変化していくか考えていく。これから情報社会を生きていく上での行動の指針を考えたい。

第14回 情報通信行政の現状
 前回講義の後篇として、情報通信行政の中で現代社会がどのように考えられているのか、専門家を特別講師に招き、解説してもらう。

第15回 デジタル情報社会についての総括
予習・復習
について
それぞれの回について授業教材をWeb上にアップしている。受講前に熟読してくること。またメディアで報道される情報社会に関する話題に注意しておくこと。
講義では毎回、講義の振り返りを行う宿題をWeb経由で提出してもらう。
使用教材
毎回分の教材はWeb上においている。必要に応じダウンロードして利用すること。
参考文献
講義中、適宜、紹介する。
単位認定
の方法
授業態度(毎回提出の宿題で判断)20%と定期試験80%。
成績評価基準
3つのテーマが理解できていること、そしてデジタル情報社会が我々に及ぼす影響が理解できたかどうかに応じて評価する。
その他1
地方創生科目
その他2
参考URL