開講所属総合管理学部
時間割コード47151101
授業科目名行政責任論
授業科目名(英文)Administrative Responsibility
科目区分パブリック・アドミニストレーション
担当教員明石 照久
開講年次3年生
学期・曜日・時限前期集中 その他 他
単位数2


概要
現代行政は市民生活の隅々にまで関わりを持つようになり、住民の行政に対する期待が大きくなっています。反面、年金問題などに見られるように行政に対する不信感も高まっています。行政統制と行政責任は、現代行政の重要な課題です。この授業では、行政責任の考え方の変遷、アカウンタビリティ概念の意味などを概観しながら、行政責任の基本的な仕組みや考え方を学びます。
到達目標
①現代行政の役割や機能を正確に理解すること        
②行政責任の多様な類型を理解すること           
③アカウンタビリティとリスポンシビリティの差異を理解すること④行政責任に関する基本的な理論や用語を正確に理解すること 
⑤行政責任・行政統制に係わる様々な制度の可能性と限界について理解すること。     
履修上の注意
行政責任を考える素材は、身近に多くあります。アンテナを高く上げて、問題を捉える感度を上げておいてもらいたいと思います。行政過程は外部者にとっては、分かりにくい世界です。授業の予習・復習は必ずするようにしてください。なお、授業中の私語、携帯電話などは他の人の迷惑になるので、厳禁です。違反者には退席してもらいます。
授業計画
第1回 イントロダクション
授業全体のアウトラインや授業の進め方などの説明を行います。

第2回 行政統制と行政責任
行政統制と行政責任は裏腹の関係にありますが、基本的な考え方を学びます。

第3回 行政責任の発展と行政責任論争
行政責任の考え方の変遷を概観します。フリードリッヒとファイナーの行政責任論争などについて学説史的に学びます。

第4回 行政統制(責任)の類型
ギルバートの分類をもとに行政統制(責任)の類型について学びます。

第5回 アカウンタビリティとレスポンシビリティ
説明責任という訳語とともにアカウンタビリティという言葉を最近よく耳にするようになりましたが、アカウンタビリティの意味内容を中心に行政責任について考えます。

第6回 直接行政責任(1)直接請求制度
国民から国や地方自治体に直接、要求や要望ができる制度があります。国民から法にもとづく請求があれば、自治体などには何らかの応答をする責任が生じます。この直接請求の制度について学びます。

第7回 直接行政責任(2)行政手続制度
適正な手続きは刑事手続だけでなく、行政手続においても重要です。わが国でも行政手続法が平成5年に制定され、ようやく関心が高まってきました。行政手続制度について学びます。

第8回 直接行政責任(3)情報公開制度
国民から情報の開示請求があれば、行政にはこれに応答する責任が生じます。情報公開制度の展開と意義を概観します。

第9回 直接行政責任(4)行政不服申立、参加・広報・広聴、行政不服申立の制度、参加・広報・広聴などの制度に視点を置いて、行政の国民に対する責任を考えていきます。
    
第10回 間接行政責任(1)議会などに対する責任
行政は、議会に対する説明責任を負っていますが、国民に対しては間接的な責任を負うことになります。「法律による行政」の原理の意味と行政責任の関係を考えます。

第11回 間接行政責任(2)裁判所に対する責任
「法律による行政」の原理を最終的に担保するのは裁判所による審査です。司法統制と行政責任の関係を学びます。

第12回 間接行政責任(3)執政機関に対する責任
議院内閣制の執政機関は、内閣、内閣総理大臣、各省大臣です。行政機関は執政機関に責任を負いますが、間接的に国民に責任を負うことになります。

第13回 間接行政責任(4)専門的標準に対する責任
現代行政の専門化、技術化に伴う高度な専門性から生じる責任について学びます。

第14回 行政倫理学の形成に向けて
行政責任のディレンマの事例を取り上げ、個々の公務員が自立的責任を果たすための条件を探ります。併せて、行政倫理学の構築に向けて展望します。

第15回 全体の振り返りとまとめ
予習・復習
について
 事前に授業メモをダウンロードできます。それに基づいて予習と復習を行うことが可能です。また、授業終了時には「ふりかえりシート」を配付します。質問、要望などがあれば、記入してください。メールによる質問も受け付けます。
使用教材
特定の教科書は使用しません。各回のレジュメを用意します。また、必要な資料などがあれば、コピーを配布します。
参考文献
「政治行政学講義」2004年、佐藤俊一、成文堂、3000円
「行政学」2003年、西尾 勝、有斐閣、3100円
単位認定
の方法
試験と平常点を総合して評価します。試験70%、平常点30%の割合で評価します。
成績評価基準
①出題意図を正確に理解し、適切な解答をしているか     
②基本的な用語と概念の理解ができているか         
③論理的な文章が書けているか               
④誤字脱字などは無いか                  
⑤自ら努力して学習したことを示す内容が含まれているか        
その他1
その他2
参考URL