開講所属総合管理学部
時間割コード47151601
授業科目名立法過程論
授業科目名(英文)Lefislation Process
科目区分パブリック・アドミニストレーション
担当教員井寺 美穂
開講年次3年生
学期・曜日・時限前期 火曜日 2時限
単位数2


概要
 立法過程論とは、政策の立案や法律案の作成、国会審議等から成る立法過程に焦点をあてる研究分野です。具体的には、立法過程の舞台となる国会や内閣、省庁という側面から、立法に関する各種制度や様々なアクター(政治家、政党、官僚、利益団体、マスコミなど)の意識や行動に関して実証的及び規範的研究を行う研究領域です。
 本講義では、立法過程に焦点をあてながら、法律がどのようなアクターのもと、どのように形成・決定されていくのか、そのプロセスを科学的に分析・検討します。まず立法過程の分析視角となりうる理論枠組みをあらかじめ学習した上で、立法過程を「省庁」、「政府」、「与党」、「国会」という観点から概観します。その他、諸外国における立法過程を紹介したうえで、我が国との比較考察を行い、我が国の立法過程の課題について考察します。
 本科目を受講することによって、立法過程に関する様々な知識を習得し、立法作業のプロセスや意義、課題等を認識することで、従来以上に政治や行政に対する関心を高めることを目指します。
到達目標
 この授業の到達目標は以下の通りです。これらの目標を常に意識しながら、受講して下さい。
(1) 立法過程の理解に必要な行政学、政治学の理論や概念枠組みに関して理解を深める。
(2) 法律・条例とはどのようなものであるか法の基礎的知識を習得し、我が国の法体系におけるそれぞれの特徴を理解する。
(3) 議会の権能や仕組みを理解する。
(4) 法律がどのように形成されるかを理解し、それらを概括的に説明することができるようになる。
(5) 授業において習得した知識を活かし、立法過程の諸問題に対して自らの意見を論じることができるようになる。   
履修上の注意
 「公共政策論」は、「立法過程論」の内容をより広い観点から考察する科目です。
 毎回、「コミュニケーションカード」を配布し、授業のなかで紹介したテーマに関する意見や感想、質問等を記入してもらいます。その他、カードは予習や復習のツールとしても利用します(カードへの記入方法は第1回講義で詳細に説明します)。カードを通して、積極的に授業に取り組む機会を作りたいと思います。
授業計画
第1回 テーマ:立法過程論入門
 立法過程論とはどのような分野であるのか概説します。また授業の概要や進め方を紹介します。
第2回 テーマ:立法過程の分析枠組(1)立法
 そもそも法とはどのようなものであるか、法に関する基礎知識を紹介します。そして、我が国の法体系を概観しながら、法律・条例の特徴について学習します。
第3回 テーマ:立法過程の分析枠組(2)国会Ⅰ
 国会や各議院の組織や権能について学習します。
第4回 テーマ:立法過程の分析枠組(3)国会Ⅱ
 国会制度及びその運用(例:会期制、会期不継続の原則、本会議中心主義、委員会中心主義など)に関して学習します。
第5回 テーマ:立法過程の分析枠組(4)地方議会Ⅰ
 広域自治体および基礎自治体の議会に焦点をあて、その組織や権能について学習します。
第6回 テーマ:立法過程の分析枠組(5)地方議会Ⅱ
 地方議会の立法過程を概観しながら、条例の制定・決定プロセスを学習します。
第7回 テーマ:立法過程の分析枠組(6)政官関係
 立法過程における政治家、政党、官僚、省庁、利益団体等の意識や行動の特徴について学習します。特に、政官関係に焦点をあて、それらが立法過程に与える影響について考察します。
第8回 テーマ:立法のプロセス
 内閣提出法案や議員提出法案などの立法手続の流れを紹介しながら、我が国における立法過程の特徴について学習します。
第9回 テーマ:立法過程(1)省庁内過程Ⅰ
 内閣提出法案に焦点をあて、各省の組織内部においてどのように課題が抽出され、立法作業が行われていくのか学習します。
第10回 テーマ:立法過程(2)省庁内過程Ⅱ
 省庁において法案が作成される過程では有識者や関係者等から構成される審議会が一定の役割を果たします。審議会とはどのような組織であるか、その機能や特徴について学習します。
第11回 テーマ:立法過程(3)政府内過程
 各省庁で作成された法案は、内閣法制局の審査を受けたのち、与党審査、各省協議、閣議という流れを経ます。原案がどのように修正され、最終的に閣議で承認されるのかその過程を学習します。
第12回 テーマ:立法過程(4)与党内過程
 内閣提出法案が国会に提出される以前に、与党の了承を得ることを与党審査といいます。与党審査の仕組みや根拠、与党審査廃止論などについて学習します。
第13回 テーマ:立法過程(5)国会内過程Ⅰ
 各種法案が国会に提出されたのち、どのように審議がなされていくのか、公布までの過程を学習します。特に、委員会審査や本会議審議の概要や仕組みについて学習します。
第14回 テーマ:立法過程(6)国会内過程Ⅱ
 国会の機能に関して研究しているラバースタンプ論やヴィスコシティ論など、様々な国会に関する理論について学習します。
第15回 テーマ:諸外国の立法過程
 イギリスの議院内閣制における立法過程、アメリカ合衆国の大統領制における立法過程などを概観しながら、我が国と諸外国の立法過程を比較考察し、我が国の立法過程の課題について検討します。
予習・復習
について
≪予習について≫
 毎回、次回の講義内容に関する課題(プリントを配布)を出題します。その他、次回の講義内容と関連付けながら、新聞報道や雑誌記事等に注目するように心がけて下さい。

≪復習について≫
 毎回、当日の講義内容に関する課題(プリントを配布)を出題します。また、学期の半ば頃に中間テストを行う予定です。必ず授業時に配布したプリントや資料等を利用しながら、事後学習を行って下さい。
使用教材
 特定の教科書は使用しません。毎回、授業内容に関するプリント(講義ノート)を配布する予定です。
参考文献
『立法学(第3版)-序論・立法過程論-』、中島誠、法律文化社、2014年(\3,888)
『立法の制度と過程』、福元健太郎、木鐸社、2007年(\3,780)
『政治過程論』、伊藤光利・田中愛治・真渕勝、有斐閣、2000年(\2,700)
※その他、適時、授業中に紹介します。
単位認定
の方法
 本講義の評価対象となるものは、定期試験、平常点(受講意欲・態度、課題の提出状況)、中間テスト、自主レポートの4項目です。基本的評価の対象は、定期試験(80%)と平常点(20%)です。中間テストおよび自主レポートは、プラス評価(各10点)します。
 基本的評価とその他の総計が100点を超えた場合は100点として扱います。
成績評価基準
≪定期試験(80%)≫
 筆記試験を実施します。出題した各設問を通して、どの程度まで到達目標に達しているかどうかを「正しく理解しているか」、「習得した知識を活かして判断・思考しているか」などの様々な観点から総合的に評価します。

≪平常点(受講意欲・態度、課題の提出状況)(20%)≫
 毎回、予習・復習欄が設けてある「コミュニケーションカード」を配布します。予習・復習の取組状況やカードへの記入内容等から総合的に評価します。また、授業中の私語等に関して注意を受けた場合、マイナス評価します。

≪中間テスト(+10点)≫
 テスト実施日までにおける授業内容の理解度に応じて10点満点で評価します。評価の観点は定期試験と同様です。

≪自主レポート(+10点)≫
 テーマ設定の適切性や独創性、論理構成、考察力などの観点から総合的に評価します。10点満点で評価します。
その他1
地域志向科目
その他2
参考URL