開講所属アドミニストレーション研究科博士前期課程アドミニストレーシ
時間割コード842101
授業科目名パブリック・アドミニストレーション特殊講義
授業科目名(英文)
科目区分公共経営コース
担当教員井寺 美穂
開講年次1年生
学期・曜日・時限後期 金曜日 7時限
単位数2


概要
 「パブリック・アドミニストレーション特殊講義」は、公私に共通の事象であるアドミニストレーションの公共領域を教育研究する科目です。
 本講義では、パブリック領域のなかでも、特に行政システムや公務員の行動様式などを研究対象とする社会科学、すなわち「行政学」に焦点をあてます。行政学は、一般にその内容が幅広く、実践志向や学際性が強いという特徴を持ちます。
 本講義では、行政学に関する基礎テキストを用いながら、パブリック・アドミニストレーションに関する概念や理論、制度、機能等を学び、アドミニストレーションの公共領域に関する研究を深めます。これらの知識を修得することによって、アドミニストレーション概念の理解に資することができるのではないかと期待しています。
到達目標
 本講義の到達目標は以下の通りです。
1 パブリック・アドミニストレーションに関する基礎的知識を修得する。
2 パブリック・アドミニストレーションに関する概念や理論を理解する。
3 パブリック・アドミニストレーションの機能を認識する。
履修上の注意
 指定教科書は、予習および報告の際に必要となるため、第1回講義日までに準備して下さい(補助教材はその必要はありません)。
 第1回講義の際に報告テーマを割り当てる予定です。そのため、各自、特に関心のあるテーマ(第2回~第15回のなかから)を選んでおいて下さい。毎回、割り当てられたテーマごとに報告を行ってもらいます(演習形式)。
授業計画
第1回 テーマ「パブリック・アドミニストレーション入門」 
 パブリック・アドミニストレーションとはどのような学問であるか、行政とはどのような概念であるか等について学習します。その他、授業の概要や進め方を紹介します。
第2回 テーマ「国家公務員:天下りを中心に(第2章)」
 公務員のうち国家公務員を対象に、その採用や昇進、退職という観点から、国家公務員制度について取り上げます。
第3回 テーマ「内閣制度:内閣総理大臣のリーダーシップ(第3章)」
 内閣制度の基本的仕組みや日本国憲法における行政権の位置づけについて取り上げます。
第4回 テーマ「中央省庁:制度、意思決定、役割(第4章)」
 中央省庁の仕組みやそこにおける政策形成に関する理論、政官関係論について取り上げます。
第5回 テーマ「予算編成:一般会計予算を中心に(第5章)」
 予算の種類、その編成過程について学習します。また、科学的予算編成の試みについて取り上げます。
第6回 テーマ「官民関係の見直し:小さな政府に向かって(第6章)」
 行政改革とは政府による行政を変えようとする試みです。実際にどのような手法を通して、このような試みが行われているのか、行政改革の手法を取り上げます。
第7回 テーマ「中央地方関係:分権改革を中心に(第7章)」
 中央政府と地方政府の関係、すなわち中央地方関係における事務や権限の分担について、その法的な側面から取り上げます。
第8回 テーマ「地方財政:財政移転を中心に(第8章)」
 中央と地方の財政関係について取り上げます。特に、地方財政の仕組みと実態に焦点をあてます。
第9回 テーマ「大都市行政と広域行政:政令指定都市と市町村合併を中心に(第9章)」
 大都市制度(政令指定都市、中核市、都政)や広域行政(市町村合併、道州制)の仕組みについて取り上げます。
第10回 テーマ「官僚制論(第10章)」
 官僚制に関する理論を合理性という観点から紹介します。ウェバーの官僚制論や官僚制の逆機能論、第一線公務員論などを取り上げます。
第11回 テーマ「行政責任:自律的責任論をめぐって(第11章)」
 行政責任の概念や枠組みに焦点をあてながら、行政責任に関するいくつかの学説を紹介します。
第12回 テーマ「日本の行政システム(第12章)」
 日本の行政を総合的に把握する上で役に立つ概念を紹介します。大部屋主義、最大動員、セクショナリズムなどの概念を取り上げます。
第13回 テーマ「行政学説史:アメリカを中心に(第1章)」
 行政サービスの範囲の変遷や行政学の歴史を取り上げます。特に日本行政学に大きな影響を与えたアメリカ行政学の歴史を紹介します。 
第14回 テーマ「社会科学としての行政学:反証可能性と観察可能な含意(第13章)」
 社会科学の方法論について取り上げます。また、それらの方法論の行政学への適用可能性ついて学習します。
第15回 テーマ「パブリック・アドミニストレーションとビジネス・アドミニストレーションの共通性・相違性」
 これまでの講義を踏まえて、パブリック・アドミニストレーションとビジネス・アドミニストレーションの共通性や相違性について受講生全員で議論します。
予習・復習
について
≪予習について≫
 指定された範囲(使用教材)を事前に読んできて下さい。また、報告者は報告用スライドおよびレジュメを作成してください。

≪復習について≫
 配布されたレジュメや資料などを見直し、論点整理を行って下さい。
使用教材
≪指定教科書≫
 『行政学案内(第2版)』、真渕勝、慈学社出版、2014年(\1,944)
≪補助教材≫
 『行政学』、真渕勝、有斐閣、2009年(\4,104)

参考文献
『よくわかる行政学』、村上弘・佐藤満(編)、ミネルヴァ書房、2009年(\3,024)
『ホーンブック基礎行政学』、今村都南雄(他)、北樹出版、2009年(\2,916)
『行政学教科書』、村松岐夫、有斐閣、2001年(\2,700)
『行政学(新版)』、西尾勝、有斐閣、2001年(\3,348)
『行政学』、曽我謙悟、有斐閣、2013年(\2,916)
※その他、適時、授業中に紹介します。
単位認定
の方法
 本講義の評価対象となるものは、平常点と報告の2項目です。平常点(50%)と報告(50%)の割合で評価します。
成績評価基準
≪平常点(50%)≫
 授業態度や意欲、授業への貢献度などの観点から50点満点(50点:大変良い、40点:良い、30点:普通、20点:悪い、10点:大変悪い)で評価します。具体的には、「真面目に受講しているか」、「積極的な姿勢で授業に参加しているか」、「与えられた課題に対して適切に取り組んでいるか」などの観点から総合的に評価します。

≪報告(50%)≫
 各自、割り当てられたテーマ(章)に関して、その概要をまとめ、報告してもらいます。報告内容に関して「概念や理論を正しく理解しているか」、「積極的に追究しているか」、「論理的にまとめられているか」などの観点から総合的に評価します(50点満点)。評価基準は、平常点と同様です。
その他1
その他2
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