開講所属アドミニストレーション研究科博士後期課程アドミニストレーシ
時間割コード897301
授業科目名企業法特別研究Ⅰ
授業科目名(英文)
科目区分規範領域科目
担当教員吉村 信明
開講年次1年生
学期・曜日・時限前期集中 その他 他
単位数2


概要
 近年株式会社で不祥事事件が頻発し、巨額の損失が発生して経営悪化や倒産にいたる事例も増加している。その原因として会社経営者(取締役)による違法・不正な行為を挙げることができるが、経営者の違法・不正な行為を防止することができなかった経営チェック機能の無機能化も重大な問題として取り上げられている。そのため、会社法について度重なる改正を行い経営チェック機能の強化に努めてきたが、2005年に会社に関する法律(商法会社編・有限会社法・商法特例法)を統合し「会社法」という法律が成立した。2014年には現行会社法初の大きな改正がなされ、2015年5月1日から施行されている。
 本特別研究では、会社法の重要論点について研究する。
到達目標
 本特別研究では、「会社法」の中でも近年とくに重要性が高まっているコーポレート・ガバナンス(企業統治)に関する論点について、企業不祥事の事例の検討を通して研究し、理解することを目的とする。
履修上の注意
 文献による会社法に関する理論の習得はもちろんであるが、会社に関するさまざまな問題事例が現実の社会において頻発し報道されていることから、現実の事例に触れた際に自分自身で法律的な考察を行うことを心掛ける必要がある。
授業計画
 本特別研究では次のような項目について研究を進める予定である。しかし、大学院博士後期課程では自ら研究テーマを設定し理解を深める必要があるので、受講生の研究の進捗状況に応じて内容の変更や修正を行う可能性もある。

1.企業法という講義の概要、講義の目的。会社法とはどのような法律か、会社法を学ぶ上で知っておくべき用語や概念について、会社の種類など。会社法で定める会社の種類の内容、会社の特色、会社法の基本原則など。
2.株式会社の設立手続について。株式会社を作る際の手続きの具体的な内容や注意点。
3.株式会社の管理運営機関の仕組み、種類など。管理運営機関とは株主総会、取締役(会)、監査役(会)、会計監査人、会計参与というものである。
4.株主総会について、その権限、招集手続き、決議事項、株主提案権、議決権、決議要件など。
5.株主総会について、多数決原理と少数株主の保護、株主の監督是正権の内容、株主総会決議の効力を争う訴えなど。
6.株式会社の取締役について、選任手続、資格・員数・任期、終任、職務権限・義務など。
7.株式会社の取締役会について、意義、権限、招集手続き、決議要件、決議の瑕疵など。
8.株式会社の代表取締役について、意義、選定・解職手続、権限、表見代表取締役など。
9.株式会社の監査役・監査役会について、意義、監査役の選任手続、資格・員数・任期、職務権限、職務権限・義務、監査役会の職務権限、運営など。
10.株式会社の会計監査人について、意義、選任・解任手続、職務権限、監査報告の内容など。
11.株式会社の役員の損害賠償責任について、会社役員の会社に対する損害賠償責任についての根拠、損害賠償責任の免除に関する規定の内容など。
12.株式会社の役員の損害賠償責任について、会社役員の第三者に対する責任、株主代表訴訟などの内容理解。
13.会社の資金調達について、株式、社債、新株予約権、金融機関からの融資等の内容理解
14.企業法に関する事例。社会で実際に生じた会社関係の問題。
15.全体のまとめ。
 各テーマに関して研究報告を行う。
予習・復習
について
 博士後期課程の特別研究であるので、予習は自ら文献を調査、収集して読み込み、現実社会で生じる具体的な事例についても事実関係、関係する法律の内容・裁判例等について自主的に調査し内容の理解を深める。
 復習に関しても上記のことを繰り返し行う。
使用教材
 適時指示する。
参考文献
 適宜紹介する。
単位認定
の方法
 各回の研究報告の内容、理解度、授業への参加状況等により認定する。
成績評価基準
 博士後期課程での特別研究であるから、会社法に関する基本的な知識、内容の理解のみならず、多様なあるいは新しい論点の発見能力、関係する文献、裁判例等の調査能力、内容の理解力等を習得しているか否かを基準とする。
その他1
その他2
参考URL