辻原が授業のために動画を作成している時に考えたことやメモ(2021.10.15更新)


授業用の動画を撮影している時に気になったことをメモしておきます。文字ばかりですが,備忘録ですので。
2020年度の前期は何とか乗り切りました。後期では,少しは改善したいな,とも思います。

2021年度も遠隔式の授業を継続している科目もありますので,気がついたことがあれば追記していきます(2021.04.15更新)。
後期分も追加しました(2021.10.15更新)。

(1)動画の作成環境
・iMac(2019)21.5インチ(メモリは16GBに増設,でも増設の効果があるかどうかは不明)
 →本当は,もっと解像度の良いwebカメラを別につけて撮影したいのですが,入手困難につき・・・
 →iMacに付いているカメラでも何とか板書が見える程度の動画は撮影できているように思います
 →ホワイトボードとの距離を近づけることで,何とか耐えているのかも
・ワイヤレスヘッドセット(エレコム LBT-HS10PCBK)
 →iMac標準装備のマイクでもよいけど,やはり別にヘッドセットにしたほうが声がこもらないみたい
  →→部屋にもよるが,高価なものでもないので
 →動画撮影時に体を動かすので,有線よりワイヤレスの方が便利
 →機種は何でもよさそう
・ホワイトボード2台(脚付き,幅190cm程度のもの)
 →動画撮影の途中で入れ替えるので,2台ある方が便利
 →辻原は板書が多いので,190cm幅を半分に割って,2面にして利用
 →このホワイトボード1面がちょうど動画の画面に入るぐらいに撮影すると,まあ字も読める
・ホワイトボードマーカー(黒,赤,青,緑)+イレーザー
→意外に重要
→濃い,発色の良く,かつあまり線が細くないホワイトボードマーカーを使いたい
→動画上ではっきりみえるように
→今のところ,パイロット製のボードマスターがよさそう(でも,何の関係もありません・・・・,単なる個人の好み)
→何度も利用するので,きれいに消せるイレーザーも重要(前の文字が残ると見にくい)

・2020.05.21〜 webカメラ(ロジクール C920n)を導入
・2020.05.29〜 さらに,webカメラ(ロジクール STREAMCAM)も導入(とっても綺麗,画面が明るい,でも周辺部のピントがちょっと甘い)
→webカメラのついているマイクは結構優秀なので,ヘッドセットがなくてもよいかも。後ろを向いていてもちゃんと声を拾ってくれる
→が,両方やってみて聞き比べてみたところ,ヘッドセットを使った方が,イヤフォンなどで聞くときに聞きやすかった。
 webカメラのマイクで取ると,iMacの内蔵のスピーカーで聞くときに聞きやすかった。
→→で,結局,ヘッドセットのままにした。

・2020.09.24〜 後期の撮影開始。リングライト(Neewer リングライト RL-18-LED)を導入してみた。
→でも,ホワイトボードの正面から照らすと,当然ながら,ホワイトボードに映り込みがあり,文字が見えず。
→斜め横から照らす感じ。
→それでも,最初のiMacの内蔵カメラでの撮影時と比べると雲泥の差(リングライトのあるときとないときだけ比べるべき,という話も・・・)。

・2021.04.15〜 webカメラ(ロジクール STREAMCAM)を買い直し
→昨年度購入したものでは,学生達から周囲がぼやけて見える,との不満があったので,同じ機種をもう1度買い直し。
 少々はだいぶん改善した。個体差なのか?初期不良なのか?それとも,もとからの機種全体の特性なのか?

・2021.05.12〜 ワイヤレスヘッドセットをKENWOOD KH-M500-Bに変更
 →昨年度からずっと同じヘッドセット(エレコム LBT-HS10PCBK)を使っていて,特に気にしてはいなかったが,
  突然,05月初め頃に,実は結構音質がよくないことに気がついた
 →価格も前に比べば高めだが,マイクの方にいろいろと工夫が凝らされており,
  なおかつ発売されてすぐ,だったので,これにしてみた
 →これまで使っていたヘッドセットに比べて圧倒的に音質がよくなった
 →webカメラと同じく,もう元にはもどれない・・・


(2)使用ソフト
・Microsoft Teamsの会議機能の録画機能
・Microsoft Streamsに動画が入ってくるので,それをTeamsにあげる
・熊本県立大学で推奨されている方法,特に変わったことをしているわけではない
・でも,Teamsにアップする段階で,画質が落ちてしまうらしい

・Zoomで撮影した方が綺麗らしいという話も
 →実際にやってみた
 →Zoomのミーティング機能のレコーディング機能を使った方が圧倒的に綺麗。板書の写真(後述)をアップしなくても良いかも,ぐらい。
 →ただし,ファイルサイズは大きくなる。Microsoft Teamsを使った録画より,1.4〜1.6倍の大きさになる。
 →20分くらいの動画で,Teams:165MB,Zoom:230MBぐらいなイメージ(時と場合によるけど)

・まあ,とにかく,見れればよい,わかればよいと割り切り
→しょせん,iMac1台で頑張っているので(しかも,一番安い機種)
→何百万もする高価な機械でできることと一緒にしない(高画質を求めても重いだけという話も)
→後は,講義のやり方で工夫する,と考える

・Zoomで撮影する際,webカメラ(ロジクール C920n)を選択して,ビデオ設定の「マイビデオ」の「HDを有効にする」をチェックする
→それでも,動画ファイルのサイズは,iMacの内蔵カメラで撮影した画像ファイルと,ほとんど変わらないみたい
→でも圧倒的にきれい。文字もはっきりと読み取れる。今から見ると,iMac内蔵カメラでは文字がぼやけている。

・2021年度も,Zoomで撮影して,MS Teamsにアップロードするという方法を継続。


(3)撮影風景
→ブログ「居住環境学科な日々」にアップしている撮影風景(前期の建築環境工学I)
→ホワイトボードとiMacに挟まれて動画撮影
→iMacの画面にちょうどホワイトボード1台が入るくらい
→撮影する場所の雰囲気がわかっていただけるかなと・・・
2020年04月22日(はじめて動画を撮影,ちょっと長くなってしまった)
2020年04月27日
2020年04月30日(椅子があると説明しやすい)
2020年05月05日(表紙を入れて撮影している様子)
2020年05月11日
2020年05月14日(計測機器を保ってきて見せてみた。ちょっと画像が粗いので,見にくいかも。)
2020年05月19日(Zoomを使って動画を録画。かなり綺麗。)
2020年05月21日(新しいwebカメラを導入。もっと鮮明な画像に。)
2020年05月26日
2020年05月29日(実はまだ新しいwebカメラは使えておらず。30分近くになってしまった・・・。)
2020年06月10日(前期の最終回の撮影。)

・後期(建築環境工学II)の撮影の様子。
2020年09月24日(リングライトを導入)
2020年09月30日(珍しく午前中に撮影)
2020年10月01日(2日連続の撮影)
2020年10月07日
2020年10月08日(ホワイトボードを購入)
2020年10月14日
2020年10月15日
2020年10月21日(マンセルの色立体を見せてみた)
2020年11月04日(1日2コマ分の撮影に初挑戦)
2020年11月05日(今日も1日2コマの撮影。これで後期の授業の撮影が終了。)


→ブログ「居住環境学科な日々」にアップしている撮影風景(2021年度の前期の建築環境工学I)
2021年04月14日(久し振りに撮影すると,丸一日かかってしまった。)
2021年04月15日(何故か去年の動画より長目になってしまう。でも,去年よりは圧倒的に画質がよい。)
2021年04月30日(今頃になってホワイトボードへの照明の映り込みを修正。マイクが上手く装着できておらず,音質が悪い。)
2021年05月03日(この日は5本の動画を撮影)
2021年05月05日(タイマーのスイッチを押し忘れ。そろそろ慣れが?)
2021年05月06日(測定機器の紹介。去年に比べてはっきり見ているはず。でも,最近,音質が少し気になる。もう少し何とかしたい。)
2021年05月12日(新しいワイヤレスヘッドセットを導入。圧倒的に音質が向上。)
2021年05月13日(地球儀を使っての授業。昨年度と違い,しっかりと見えているはず。)
2021年05月19日(身振りを交えての撮影。これはスライドの画面共有ではできない(効果があるかどうかは別)。)
2021年05月20日(雨がひどく,蒸し暑い中,長袖で撮影してしまった。失敗。自分の体でホワイトボードを隠さないように。)
2021年05月26日(今年度の前期の動画撮影としては最後。何とか終えることができた。)
※番外編
2021年05月28日(授業公開講座のガイダンス用動画。学生向けのガイダンスは対面で実施したので。)


→ブログ「居住環境学科な日々」にアップしている撮影風景(2021年度の後期の建築環境工学II)
2021年09月21日(久し振りに撮影。ガイダンスなので,これまでと同じようにホワイトボードに書き込んでから撮影。)
2021年09月22日(後期からは,板書をしながら動画を撮影。書き込む順番がわかるように。)
2021年09月24日(板書をしながらの撮影だと,1人でも何とか撮影できる。)
2021年09月27日(板書をしながらの撮影なので50分を超える動画も。分割はしているが。)
2021年09月28日(板書をしながらの撮影なのででは,背中で隠さないように買い込むので,字が更に汚く・・・。)
2021年09月30日(4本にもなってしまった。しかも1本1本が昨年より長い。)
2021年10月04日(1人で撮影していると,時々混乱。今日は,写真を撮る前に板書を消してしまった。)
2021年10月06日(色立体を見せながらの撮影。)
2021年10月08日(学生には,昨年度版も見れるようしている。選択できるように。)
2021年10月11日(防音材料を撮影するのを忘れてしまい,次の動画で入れ込み。しっかり,事前確認を。)
2021年10月12日(意外に細切れの撮影も可能ということがわかる。)
2021年10月13日(今年度の後期の動画撮影としては最後。でも,まだ半袖。)
※番外編
対面式の授業のオンライン配信に挑戦(webカメラはいつも使っているものと同じ。一応なんとかなった。)


(4)いろいろメモ
・オンライン方式ではなく,オンデマンド方式。わからなければ何度でも見てもらえるように。
・1本の動画は,20分以内にすることを目指している。理想は15分かも。特に根拠はないけど。
・15分程度なら,空き時間に一つ見てみようと思ってくれるかも。集中力もこれくらい?
 →実は,授業の組み立てを考えるのにも,15分×3本などの分け方は役立つ。
 →→辻原は,前回に出題した演習問題の解説10分,授業を15分×3本,の合計55分を目指している(が,そんなに上手くはいかない)。
 →→ノート整理,演習問題を解く,予習,復習などの自習を含めれば,十分に一コマの授業になるのでは?
・最初に,ホワイトボードの板書をしてから,動画撮影に入る。
・ホワイトボードに書いておくことで,説明に集中できる。書いておくと,自分でまず話すことを整理してから話せる。
・書いている間に,いろいろとアイディアが出てくるので,その場で修正できる。

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⇒2021年度の後期では,ホワイトボードに板書をしながらの動画撮影に挑戦。
・撮影の時間は大幅にかかる。でも,事前に書いておく時間は必要ないので,トータルとしては短くなったかも。
・でも,字は汚くなる。それに,背中が写っていることが多い。webカメラを見て話す時間が減る。
 一長一短。
・分割して撮影しているとは言え,それなりのまとまりできるので,1本が50分になることも。
・学生達には,書き込んでから撮影したバージョン(2020年度版)と
 書き込みながら撮影したバージョン(2021年度版)の両方を選択できるように両方を提供。
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・事前にホワイトボードに書いておく板書は,黒,青,緑を使用。
・動画撮影時,つまり説明時には,赤で書き込みをしていく。
→2020.09.24追記。前期の授業評価アンケートでは,色が多くて見にくいとも意見もあり。
→→書き込み前と後の板書写真をアップすることで対応してみた。

・いくつかの重要な箇所は,黒で埋めることを前提に,板書しておくことも。つまり最初は書いておかず,説明の際に書き加える余地を残すこともあり。
・上述のように,書きながら,説明するとことも少しあり。でも,見ている方からすれば,待っているだけになるので,あまりやらない。
・一応,どのくらいの文字の大きさだと画面に写るのかを確認してから,板書をしている。
・だいたい,ホワイトボード全面で2面分(半分にわけているので,4面分)で15分くらいか?
・途中で,手動で入れ替え(見ている学生にとっては,ちょうどよい休憩時間?)。手作り感満載で良いのかも。
 →前後をひっくり返すのは,画面に写っていないときに,お手伝いをお願いしている人に依頼。

・動画撮影の最初に,「第○回 ○○」などの紙(表紙のようなもの)を写してから,撮影を始める。後で,学生達が迷わないように。
・iMacの画面を見ながら,できるだけ前を向きつつ,話すようには努力している。
・でも,画面に人が入らなくても気にしない。それはそれでよさそう。メリハリがつくというか。
・iMacの横に,時計やストップウォッチをおいておき,ちらちらみながら,時間を管理。スタートさせるのを忘れてしまうとエライ目に・・・
・丁寧に説明しすぎると,ついつい長くなってしまう。でも,見ている方は早送りができるので,見ている方の工夫にお願いするという手もありか。
・説明が足りないとどうにもならないが,少々は長くなってしまっても,上記のような工夫をしてくれるはず。
・板書は,動画では見えない可能性もあるので,動画撮影後,デジカメで撮影して,参考資料としてアップする。
・一人で撮影しない方がよさそう。一人でやると,なんだかむなしいのと何度もやり直してしまう。誰かに一緒にいてもらう方が効率がよさそう。
・照明については,現在のところ,自然光と部屋の蛍光灯のみ。でも,もう少し工夫したい。
※結局,1コマ分の動画を撮るのに,半日くらいかかる。
←先に板書するので,こんなにかかる。逆に言えば,対面式の授業では,よくこれを90分でやっていたと我ながら感心(反省も)。



(5)本当に動画にしないといけないか?(自分に向けての疑問)
・本当に動画で写した方がよい講義なのだろうか?はいつも自問自答
・パワーポイントのpsfファイル+音声ファイルで十分な講義もあるはず
 →この方法は,「音声ファイルとpdfファイル(だけ)で授業を」に書いてある(もとは,学習院大学の田崎晴明先生のサイトから)。
・すごい大きな容量を使ってまで,動画で流すべきなのか?
・「音声ファイルとpdfファイル(だけ)で授業を」ならば,1回の授業が全部で10MB程度
 →→PPTのスライドのpdfファイル:2MB程度,音声ファイル15分くらい4本:2MB×4本,自分の実績値で
 →→動画の場合は,約15分×3本+約10分×1本で,400MB程度(自分の実績値で)
 →→学生達は,週に20〜30種くらいの授業を受けるはず,20種として,pdf+音声:約200MB,全部動画:約8000MB,つまり約8GB(!!!)
 →→pdf+音声ならば,ダウンロードしてもらっても大丈夫では?(いろんなところで聴いてもらえる)
・PPTを画面共有して,Microsoft Teamsの会議機能の録画機能で撮影しても,結局は動画と同じことでは?
・大学の回線も無制限ではないはず。負担は軽い方が良いのではないか?

・前期の定期テストの際に,感想を書いてもらったところ,動画については,それなりに評価あり。以下,2020.09.24追記。
→PPTの画面共有よりは,よいみたい。
→声がきちんと聞き取れる,画面が暗くない,文字が読める,などの基本的なことはとても重要。
→工夫してくれている,と感じられると不満が少ないみたい。
→一方で,遠隔式では,質問ができないのが不満みたい。
 教員への質問というより,周囲の友達とその場で確認しあえないのがつらいらしい。

・PPTのスライドのpdfファイル+音声ファイルの提供については,
 スマートフォンで見る際には,ソフトを別々に立ち上げる必要があって(?)結構見にくい,との学生の意見もあり。
 PPTの画面共有の動画配信の方がよい,という意見もあり。