高大連携プロジェクトリーダー あいさつ

 熊本県立大学では高大接続事業を継続的に行っています。その目的は、大学及び高校の教育改善を意図するものです。
 高大接続に関しては、中央教育審議会で両者をスムーズに接続するための議論が活発に行われています。これは、高校教育と大学教育とが分断することなく、ひとりの人間を優れた人材として社会に輩出していくことを目指している議論です。現在は、入試改革等を通して高校と大学の関係再構築が検討されているようです。
 本学の取り組みは、その議論(入試改革)とは異なり、高校教員・生徒と大学教員・学生とが共通のテーマを実践していくことで双方の教育改善に向けたWin-Winの関係構築を目指すものです。高校と大学とのコミュニティづくりを意図するものですが、最終形態は中央教育審議会の議論と同一です。
 こうしたコミュニティは専門的には実践のコミュニティと呼ばれます。実践のコミュニティは、よく設計されたとき、双方ともに学習効率が非常に高くなることが知られています。京都府では、そうした試みが全国に先駆けて行われ、優れた教育改善につながった事例として著名です。本学の高大連携事業は、そうした先進事例に学びつつ、大学がサービス提供者、高校がその享受者という関係ではなく、互いが提供者であり、同時に互いが享受者となる関係づくりを行い、双方の教育改善につなげていくことを目指しています。

(総合管理学部教授 津曲 隆)


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高大連携の取組の背景

image ユニバーサル段階、大学全入時代を迎え、高等学校と大学との接続は、大学が「選抜」する時代から、大学と大学進学希望者とが「相互選択」する時代へと移ってきています。

 このような中、大学入試や入学後の初年次教育の実施にあたっては、高等学校段階の学習成果について適切に把握・評価して対応していくことが必要です。

 さらに、今日、大学は閉ざされた社会の中だけで活動することは許されず、その成果を地域へ還元する責務があります。平成20年12月24日の中央教育審議会答申「学士課程教育の構築に向けて」でも、「高等学校と大学が接続の場面において、高等学校と大学との連携により、教育内容や方法等を含めた全体の接続が図られることが重要である。 また、高大連携は、個々の高等学校教員・大学教員にとって有効な研修の機会となり得るものである。大学の社会貢献機能が着目される中、大学がそれを通して地域社会に教育研究成果を還元していくことも可能となってくるものである。」とこの重要性が指摘されているところです。

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高大連携の取組のポイント

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 本学においては、高大連携を推進するためにプロジェクトリーダーを中心に、副学長、各学部代表教員(3名)、事務局職員(3名)の8名で構成する全学組織「高大連携プロジェクトチーム」を平成18年度に設置して取組を進めています。

 具体的には、高大連携を推進する社会的ニーズを勘案し、「I入学者受入」、「II教育内容・方法の改善」、「III地域貢献」の3つの観点(下の表参照)から進めることとしています。

 この取組の双方の目的として、熊本県立大学においては大学における高度な教育・研究に触れる機会や学部選択に関する情報を高校生に提供するとともに、大学教育のより一層の充実・発展を図ることを目的とし、高等学校にあっては、学校生徒の視野を広め、将来の進路についての関心と意欲を高めることを目的としています。


【3つの観点からの取組】 →3つの観点イメージ図へ

I 入学者受入
■ 入学前教育
 入学者の約3割に当たる推薦・自己推薦型(AO)入試合格者に対し、基礎学力確保の観点から講義をはじめとするさまざまな教育支援を行い、大学教育への円滑な移行を図っています。

入学前教育の詳細へ

II 教育内容・方法の改善
■ 高大連携モデル校との取組
 高大連携モデル校8校と既に取組を始めていますが、
 ⅰ教員間の意見交換・授業参観 →モデル校との取組イメージ図へ
 ⅱ双方の教員が授業に特別講師・TTとして参加
 ⅲ高校生・学生間の交流(高校授業へのTAとしての学生参加)
 ⅳ高大接続・初年次教育用の補助教材の開発についての検討
など、先行的モデルとなるプログラムについての共同研究・開発を継続的に行い、高等学校・大学双方の教育内容・方法の改善を図っています。

■ 相手方を特定しない取組」(広い取組:サマーカレッジなど)と「相手方を特定した取組」(深い取組:高大連携モデル校との取組など)を並行して進めています。
III 地域貢献
出張講義
 卒業後の進路選択を行うための高等学校におけるキャリア教育として県内外の高等学校で実施しています。

SSH指定校等との連携、高等学校教員を対象としたリカレント教育CPD教育を行っています。

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高大連携のこれまでの取組

image 取組にあたっては、特に高等学校・大学双方の教員の多忙感への配慮から、イベント的・単発的取組を行うのではなく、お互いが現在実施している取組を連携によって深めることにより、継続的な取組となることを目指しています。

 高等学校等との連携については、下の表ように協定を結んでモデル校との間で特に高等学校・大学双方の教育内容・方法の改善の取組に重点を置き、高大連携の取組を行ってます。

これまでの取組一覧へ
これまでの取組一覧


【熊本県立大学との協定に基づく高大連携モデル校】
(1)熊本県立第一高等学校
(2)熊本県立熊本北高等学校
(3)熊本県立東稜高等学校
(4)熊本県立熊本農業高等学校
(5)熊本県立水俣高等学校
(6)熊本信愛女学院高等学校
(7)熊本県立八代高等学校
(8)熊本県立八代中学校


※ 県立高校・中学校については熊本県教育委員会との間で 「熊本県立大学と熊本県教育委員会との高大連携事業に 関する協定」を平成19年3月30日に締結。熊本信愛 女学院高等学校とは、協定を平成21年2月17日に締結。

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担当

事務局 教務入試課教務班