和久田恭生客員教授による特別講義を開催しました
令和2年(2020年)10月22日(木)に、本学客員教授であり、前県立八代中学校・八代高校長でいらした和久田恭生先生をお招きし、令和2年度(2020年度)夏季インターンシップ発表会において特別講義を行っていただきました。テーマは「インターンシップを終えて―働くことの意味を再考する―」です。
冒頭、チョーク製造会社で働く障がいをもった人々にまつわるエピソードを通して、働くことを通じてかなえられる究極の「幸せ」は、「人から褒められること」、「人の役に立つこと」、「人から必要とされること」とする見方を紹介されました。
また、人生100年時代の働き方について、日本社会が迎える「オール・サポーティング・オール」社会への移行を念頭に置きつつ、個々人が日々の経験の積み重ねを新たなイノベーションにつなげていくことの重要性に言及されました。さらに、所謂「社会人基礎力」とされる「考え抜く力」、「チームで働く力」、「前に踏み出す力」とともに、「何を学ぶか」「どのように学ぶか」「どう活躍するか」という観点を意識することが「なぜ働くのか」という問いの解決につながることを、御自身の職業経験を踏まえた上でご説明くださいました。
インターンシップは、「学生」の「人間的成長」のため行うものであり、特に大学教育においては、個人の成長と企業の成長をすり合わせることで、お互いの能力と可能性の向上が期待されているとの励ましの言葉で、特別講義は結ばれました。
その後、熊本県社会福祉協議会・株式会社ジェイコム・熊本県庁でインターンシップに取り組んだ学生3名の活動報告がありました。この報告を踏まえて、和久田先生はさらに、外部の視点を保持しつつ組織を内部から見つめることの大切さ、組織の中で活きる「自分軸」を構築していくことへ期待、所謂ホウレンソウ(報告、相談、連絡)は社会生活における思いやりに根ざすもので、自分と周囲の人々の力を100%発揮するために不可欠の営みであること等を、学生の報告に沿ってアドバイスくださいました。
当日は、夏季にインターンシップを経験済の学生だけでなく、来年春季のインターンシップに参加予定の学生も参加していましたが、いずれにとっても、自身の「幸せ」を見つめ、職業観を磨く得がたい機会となりました。