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園部哲史客員教授による特別講義を開催しました

令和3年11月18日「Moyaist Global Entry Training(第7回)」において、アジア開発銀行研究所長であり、元政策大学院大学副学長の園部哲史客員教授による特別講義を昨年度に引き続き、オンラインで開催しました。

園部先生の御専門は開発経済学であり、昨年から現在、アジア開発銀行(本部はフィリピン)の研究所長として経済支援に携わっておられます。今回、世界中を席巻しているCovid-19の中での経済支援のあり方について、お話していただきました。

冒頭、経済支援の際、よく聞かれる事柄として、日本国内でも災害が頻発し困窮している人がいる中、あえて開発途上国へ支援を行うことについて、学生がどう考えているのか、投げかけていただきました。今回、学生の意見は、支援について積極的でない意見が多かったため、先生からみた経済支援についての考え方をお話していただくことができました。

具体的な支援の在り方は、その国によって異なること、日本よりGDPの低いヨーロッパ諸国の方が支援額が高いという事実、日本も敗戦後、支援を受け復興につなげることができたこと、特にヨーロッパやアメリカは、自国の技術を日本が利用することをとがめることなく許してくれたことなど、普段、気づかず、また、忘れていることをお話いただきました。

支援の方法については、ワクチン接種や栄養食品の配付は非常に効果的であるが、生活再建のための経済支援はその逆で困難であり、成果がみえづらいこと、その理由の一つとして、支援を受ける個人のIDやlot numberが整理されていない途上国の現実やスマートフォンの普及による変化について説明いただきました。

経済支援は、Basic Incomeを含め、所得格差や税制に話が及び、海外に本拠地を置く法人税の取扱いを先進国と開発途上国が協調して進めていく必要性を語られ、その中で勤務されているアジア開発銀行の担う役割について語っていただきました。

最後に学生との質疑応答において先生のお人柄そのままの率直でおだやかな回答をいただき、国際協力、経済支援や途上国の発展について、身近に考える機会となりました。

  • Moyaist Global Entry Training

地域課題に柔軟に適応し、グローバルな視点を持って活動できる学生を育成するためのプログラムです。1年次から4年次までの体系的な学びとグローバルな視点を持つため海外留学等を提供し、世界でも活躍できる学生を育成します。

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事務局 教務入試課教務班

FAX:096-383-2364