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松添教授が研究を進めてきた「水田内で活躍する球体除草ロボット」が「戦略的スマート農業技術の開発・改良」に採択されました

  環境共生学部 環境資源学専攻の松添教授は、水田内で活躍する除草ロボットの開発・研究を進めています。今回、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 生物系特定産業技術研究支援センターの「戦略的スマート農業技術の開発・改良」に採択されました。
 https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/index.html
 研究課題は、棚田・小水田の除草労働を省力化する球体ロボットの開発。松添教授が研究代表者となり、熊本高等専門学校、津山工業高等専門学校、県内外企業、生産団体等と共同で3年間、実施します。

【研究の背景】
中山間地域は,日本の総土地面積の約7割を占めており,全国の耕地面積の約4割,総農家数の約4割を占める等、農業、農村の発展に重要な役割を果たしています。水資源に恵まれる中山間地域では、良質米や有機栽培・特別栽培米の生産が盛んに行われています。しかし、夏の炎天下に行う除草作業は労働時間の23%を占めるうえに健康面からも大きな課題となっています。これらの課題を解決する新たな除草方法として、自律型小型球体除草ロボットの開発を行います。これにより、高齢化や人手不足の解消、新規就農者の参入並びにスマート農業の加速化が期待されます。農林水産省は、ロボット技術やICTを活用して超省力・高品質生産を実現する新たな農業を推進しています。
 https://www.maff.go.jp/j/kanbo/smart/

【研究の目標】
 棚田・小面積水田の除草労働を省力化するための、小型球体除草ロボットの実用機の開発開発するロボットの特徴は以下の通りです。
○軽量・小型のため、運搬・搬入が簡単:見込み(重さ約5kg以下、直径25cm程度)
○自律型ロボットのため、手取り除草作業時間はほぼゼロ
○作業能力(約2㌃/時間)、稼働時間(約6時間)、充電時間(約3時間):見込み
○水田の周囲(畔)にビーコン(位置特定技術)を設置することで水田内を均一に走行
○バッテリーの電圧低下を検知すると自動帰還を行い、緊急停止時にはアラート信号(停止場所)を発信

図1 水田内で活躍する小型球体除草ロボット(試作機)
図2 ビーコンを使った水田内の球体除草ロボットの制御
ビーコン;Bluetoothの信号を使った技術や端末のこと

【研究期間/予算】
〇令和5年度~7年度/1.3億円程度(予定)

【研究組織】
〇研究代表者:松添直隆教授(環境共生学科環境資源学専攻植物資源学研究室)
〇研究分担機関:熊本高等専門学校、津山工業高等専門学校、鹿児島大学、佐賀大学、㈱末松電子製作所、IKOMAロボテック株式会社、(公財)地方経済総合研究所
〇協力機関(普及・実用化支援機関):山都竹琉(生産者団体)、熊本県農林水産部、山都町役場、山江村役場


【参考】
○スマート農業:ロボット・AI・IoT等の先端技術を活用して、省力化・精密化や高品質生産を実現する等を実現する新たな農業のことです(https://www.naro.go.jp/smart-nogyo/)
○松添(植物資源学)研究室ホームページ(https://shokubutsushigen.wixsite.com/prlab)

お問い合わせ先

環境共生学部 環境資源学専攻 松添研究室
〒862-8502
熊本市東区月出3丁目1番100号