教員養成課程

Teacher Training Course

熊本唯一の公立大学として、これまでの教員養成の実績を生かしつつ、熊本を中心とした他大学の教員養成課程とも連携を図り、地域の次世代育成に積極的に関わることができる教員を養成します。

教職課程エントリー制度

本学では教員免許取得希望者に教職課程エントリーをして教職課程履修登録を行うことを義務づけています。教職課程エントリー制度によって、教員免許取得を目指す学生を大学が把握するとともに、学生が自覚をもち意欲的に学ぶのを促すことを目的としています。

教職課程履修ガイダンスが1年次の4月に行われ、教職課程エントリー制度の登録を行います。また各学年、年度初めにオリエンテーションが行われます。年度途中にエントリーをしたい場合は教務入試課の教職担当に個別に申し出てください。

教職課程エントリー登録者には履修カルテが渡されます。履修カルテは、教員免許状取得を目指す学生が、各自の教職課程履修状況を把握するとともに、教職に求められる資質能力がどの程度身についているかを自己評価して、見いだした課題を解決することができるようにするためのものです。履修カルテは卒業まで継続的に使用します。

教職支援室について

教職を目指す学生を支援するための部屋です。電子黒板、PCなどICT機器を備えており、授業の練習等をすることができます。教員採用試験二次対策(模擬授業や個人面接の練習等)も行っています。場所は講義棟1号館2階です。使用方法や予約については共通教育センターにお問い合わせください。

教育実習を終えた4年生からのコメント

文学部日本語日本文学科 田中志歩さん

本学の教員養成課程では、教育についての基本的知識から実践的な指導方法までを段階的に学んでいきます。1・2年次では基本的知識の理解を中心とし、3年次には介護等体験(中学校一種免許志望者対象)、4年次には教育実習が行われます。模擬授業を行う授業は3年次から行われ、先生方に質問をする、履修者同士で意見を交換するなどもできるので、「教育実習が不安…」という方も安心してくださいね。

そして、今教員養成課程を履修するか迷っている方へ。教員養成課程の魅力は、授業を「受ける」側と授業を「つくる」側の2つの視点を持つことで、各学科で高めた専門性を最大限発揮できるようになるところにある、と私は考えています。教材について深く理解し、その魅力を伝える方法や手段を試行錯誤しながら授業を作っていくのは、とても面白いです。履修者同士で教え合い、高め合いながら共に学ぶことができるところもよい点だと思います。

「教えることに興味がある」「教育について学んでみたい」という方にはぜひ挑戦してほしいです。

卒業生からのメッセージ

現在、国語科の教員として中学校の教壇に立っています。慌ただしい日々を過ごし、うまくいかないことや腹の立つことも多々あります。しかし、様々な生徒と出会い、成長に関わり、喜怒哀楽を共有することで、目の前の生徒たちは毎日新たな素晴らしい一面を見せてくれます。そこに喜びや面白さがあり、この仕事はやめられないなと感じています。

私は、もともと教員を目指していたわけではなく、高校卒業後はぶらぶらしていました。多様な価値観や文化に触れる中で、皆が住みよい社会にするためには教育の力が必要だと感じ、教員になることを決めました。そこで、教員免許の取得と好きな日本文学の研究ができる熊本県立大学を目標に定め受験勉強に励み、入学後は教職課程を履修しました。ほとんどの授業が時間割の1コマ目に設定してあり、大学生の自分にとっては早起きなどなかなかつらいものがありましたが、その分教師としての生活の心構えと自覚を持つことができたように思います。「教育原理」や「教育課程論」の授業で学んだ、我が国と西洋の教育の歴史や思想、何を教えるかという教育課程の意義。また、「教職実践演習」で考えた学級経営や生徒指導についての事例研究は、私の原点であり、卒業して10年以上がたった今でも教育活動に迷ったときにはそこに立ち返るようにしています。

少子高齢化やパンデミック、求められる能力の変化などを目の当たりにして、画一的な内容を一斉授業で教えていくという公教育の形は転換期を迎えています。また、不登校やいじめ、貧困、虐待など、生徒たちを取り巻く課題は複雑化・多様化しています。大学内だけでなく、大学の外にも学びのアンテナを広げて、これからの教育について考えてみてください。

合志市立合志中学校 教諭 城 大作

教育職員免許法施行規則第22条の6に規定する情報

担当
共通教育センター